「人間の外見と 内面の 関係」を
テーマに、二十歳のときから 街角に
いそうな 様々な女性に扮した
セルフポートレートを撮り続けて十年。
「写真界の芥川賞」とされる
木村伊兵衛写真賞を 二十六歳で
受賞。「四十代で できたら」と
思っていた海外展を すでに 幾度も
開いた。
今年十二月から 来年六月にかけて シドニー、バルセロナ、ニューヨーク、ロサンゼルス、大阪で 個展や グループ展を予定している。「自分のペースでとはいかなくなった」と言いつつ、出店策の制作にメドをつけ、五日、活動拠点の神戸を後に ニューヨークへ 旅立った。
かの地では 滞在制作プログラム参加などで 十ヶ月過ごし、シリーズ作「FACE(フェイス)」の 新作を作る。髪形や化粧、服装を変え、同じ澤田が写っていながら 違う人種の人のように見える作品だ。「外見は違っても 人であること、すべての人は 世界にたった独りということは同じ」。シリーズに込めた思いだ。
十二月に 三十歳になる。「準備期間」と 考えていた二十代に、どっしり基礎を築いた。今後の目標は「大きな美術館でのまるごと澤田展」。それと、自動証明写真機を使い 四百通りの自分を焼き付けた出世作「ID400」のような作家人生の核になる 作品製作だ。
= 国内外で「変身」重ね 写真展 =
☆☆ すべての人は 世界に独り ☆☆
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